アメリカン・サイコ

名作。
クリスチャン・ベールの縁起が圧巻。電話シーンのアドレナリン分泌具合が最高。殺人シーンは余興だから(重要ではないから)悪趣味に笑ってもいい。でもそれだけで済んでしまう映画ではないのは確か。パトリック、君は最高だ。
逐一吉良吉影(ジョジョ4部)と比較してしまったが、それはそれなりに意義のあることだ。両方知っていると、パトリックを「殺人鬼」として見た場合の若さや未熟さも興味深い。
原作だと猫の所とかはもうちょい細かく語られていて、物語の中でも生かされていた模様。でもこの手のものは映画で楽しみたいかな。羊達の沈黙とかも。
彼が最後に瞬きをしたら多分全て救われていたのに。

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アンダルシアの犬

冒頭の剃刀&目玉シーンこそシュルレアリスムのホラー的な面が強調されているけれど、私的にはこの短いフィルムはコメディというか、頭を使うものではない。驚け慄け解釈は余計。
それにしても仏人男性はどーして頭髪がM字に薄い人ばかりなのか。なのに男前なのか。手首転がしてる女性が凛々しい美人で惚れてます。Mon amour!

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アダムス・ファミリ

何度見たか。かっこよすぎるんだよ皆皆!それは単にルックス由来でなく素がブラックジョークだってところでもない。そして薄っぺらくない愛の溢れた族、悔しいけど凄く羨ましい。気品溢れ誇り高い彼らが大好きです。ウェンズデーはゴス少女のお手本と云っても過言ではない。
2よりも断然1.更に古いやつもあるのですが、其方はいまいち。3はキャスト代わってるので見てないけど、論外なんじゃないかと推測。

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π

低予算ドラッグ的ダウナー系。頭痛と偏執的幻覚は最高。ラストも微笑ましくて好き。ヴィデオ屋で字幕版が見付からず、吹き替え版で見てしまってそれ以来ご無沙汰。でもDVDを所有したいとまで思っている。
念のため云っておくが黄金率じゃんとかユダヤ教がどうのこうのとかそんな突っ込みを入れる映画ではない。そーいうの見たきゃダン・ブラウンとか読めばいいんじゃないの、私は読んだことないけど。

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ビートルジュース

ビートルジュースだがベテルギウスだか何だか。流石ティム・バートン監督。ダークとユーモアたっぷり、微笑ましい族話でもあり、ほのぼの。若き日のウィノナ・ライダーのゴス少女っぷりがいい。

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去年マリエンバートで

お前好きそうだと薦められた上、仏哲学絡みで名前を見たのでチェック。眩暈と眠気を催さしむ中級以上のドラッグ的映画。時間だとか記憶だとかを美しく描いているし、ライティングだとか直立不動で静止する人々なんかもグッとくる。
画面に映し出されているものを別の何かとして「読める」と少し奥深く楽しめるなるかな。でも哲学というよりは雰囲気モノ。
ちなみに、ホテルはシェーンブルン宮殿(マリア・テレジアのやつですな)で、幾何学的な庭は別のところのものらしい。

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SAW

一世を風靡したあれ。私から云うことも特に無いかな。唸った。
必ず2回見るべき。1度目はとりあえず物語りに誘導されて、興奮が収まってから2回目のおさらいを。DVDレンタルで解説を聞きながらがおすすめ。可能であれば誰かと一緒に見て「解きなおし」について考察するのが楽しい。
アダムがフラッシュを焚きながら暗い部屋の中を進むシーンは相当びびらせていただきました。

ちなみに音楽でCharie Clouserが参加。だから何って、ただそれだけ。

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SAW2

劇場でのみ。実は人数が増えた時点で幾らか萎えた。が、続編で一気に駄作化という心配は不要かな。今作はR指定になっており、「痛さ」の方は躊躇わず保証できる。見終わってから「あそこのところで」の楽しみも健在。前作と同様におさらい&「解きなおし」をする事をおすすめする。
現在3の製作が進んでいるとか製作中にプロデューサーだったかが変死しているとか。とりあえず見に行く。
オフィシャルグッズでジグソーパズルを作ればいいと心底思っている。一つだけ欠けてたりしてさ。

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SAW3

最早スプラッタ。痛そうだなキツそうだなと云いつつ劇場へ見に行き、始まって十数分で吐きに外へ走った。トイレが満員だったのでスクリーンへ戻って、通路の横へ座り込んでチラ見。
ジョンの過去にしろアマンダにしろ、何でも膨らませればいいってもんじゃないよなあ。やっぱ1が一番良かった、なんてこの作品で云わなきゃいけないのは残念。とか云って4も見に行ってたりして。

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帝都物語

荒俣宏原作。読破した人々によると、本当に話の粗筋を押さえただけのものらしい。 しかしこの映画本当に面白い。制作費だとかキャストだとかも脇にどけて、ワクワクしながら見させて頂きました。実は最初講義絡みで見てたんだけど(笑)
実相寺監督はウルトラQ(きっと知らないよ私の世代の人、普通知らない)の人で『姑獲鳥の夏』の人。姑獲鳥は滑ったという評判とか京極夏彦が出てるとかいう話を耳に挟みつつ未見。

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LUNACY / ヤン・シュヴァンクマイエル
劇場へ見に行きましたとも。そして脚本も全て納められたという『オールアバウトシュヴァンクマイエル』、更にDVDも買ってしまいましたとも。脳味噌内臓肉目玉、近作はかなり動きまくってて最高。ベースはサドとポオだけど、ポオ好きよりはサド好きのリベルタンに見て欲しい。意味に於いて怖い、知的な哲学ホラー。安穏な籠の中が好きであれば其処に居なさい。知的好奇心が恐怖に勝つのなら、見なさい。
奥様のヤン・シュヴァンクマイエロヴァーはお亡くなりになってしまいました。素晴らしい絵を描く人であり、ヤンの良きパートナーであったのに、残念です。requiescant in pace.

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ファウスト / ヤン・シュヴァンクマイエル
シュヴァンクマイエルの長編ではこれが一番好き。現代のチェコで発生するファウストの悲劇。『シュヴァンクマイエルの世界』で読める興味深い解説や撮影日記の通り、この映画には監督の根深い思想が息づいている。まったくもって素晴らしい。が、別に深く理解したいって訳じゃなきゃ見てるだけでOK.(というのもまた素晴らしい!)




ブレア・ウィッチ・プロジェクト

『紙葉の』の為に鑑賞。不純な動機ですみませェん。 ホラーが嫌いなので恐怖を押し切って見られるかどうか心配だったんだけど、途中で止めるほど怖くはなかった。でも適度な怖さは体験出来た。主人公達が撮影したフィルムを見ているという時点で、作中の言葉を借りるなら"フィルター越しの現実"・"映像の中の出来事"になるわけだけど、三人の恐怖はそれなりに伝染してくる。紙葉的に一番美味しく、故に私も楽しんだのは(笑)突入後。ヘザーの絶叫が恐怖と好奇心を掻き立てて止まない、クライマックスに相応しい場面だ。
映画学科の学生達が主人公な癖して、役者の方はビデオカメラの使い方を教わらなかったと見える(笑)画面眺めてるだけで恐ろしく酔ったのなんの〜

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モンティ・パイソン・アンド・ナウ / Monty Python

笑い過ぎて体の彼方此方が痛くなった。吹替えも伝説のメンバーでたっぷり堪能、というか、これをきっかけに広川太一郎が大好きになったり青野武の偉大さに気付いたりルパン三世が「グレアムVSジョン」にしか聞こえなかったり、あいたたた。
入手当時は1日に3回位は見てた。パイソンズは人生変えてくれたと思う。

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モンティ・パイソン・アンド・ホーリー・グレイル / Monty Python

グレアムがぴったり役にハマってるモンティ・パイソンのアーサー王伝説。
2枚組みだけあって、テリーJとマイケルによるロケ地再訪問、食料省からのココナツレクチュア、スチール写真、オフショットなどなど、特典も非常に豊富。唯一不満があるとしたらオーディオコメンタリーにグレアムが居ないのが悔やまれる程度だ。(故人だからどうしようもないけど、グレアム贔屓のパイソニアンには切ないのよ!笑)それから、特典ではないけれど、吹き替えが例の伝説のメンバーなのはもう諸手を挙げて喜ぶしかないポイント。
中世と現代が何気にダブってきて、最後には全く重なって終わってしまうという物語の構成も面白い。
中世イングランドが舞台ということで、ギリアムのアニメーションには天使や修道士など、それらしいモティーフが沢山出てくる。これもかなり気に入ったポイント。
一つ主張したいんだけど、ベデヴィアが兜についてるアレを上げるのは、優等生キャラが眼鏡をくいって上げるのと同じですよね。

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シュヴァンクマイエル短編集 / ヤン・シュヴァンクマイエル

シュルレアリスムと映像がこんなにも相性のいいものだとは思わなかった。 アニメーションすなわちANIMAtionという魔術を存分に堪能。 食へのオブセッション、アンチンボルドやエルンストへのオマージュ、 語るポイントは多々、されどまずは見て驚け。ブルトン知らなくたって楽しいからさ。

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銀河ヒッチハイク・ガイド
映画をきっかけに原作も見ましたが、甲乙付け難いほどよく出来ている映画です。知的で笑えて、なおかつとてつもなく幸せになれます。途中に挟まれてるアニメーションも、ポップで凄く可愛い。

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サテリコン / フェデリコ・フェリーニ
サチュリコンと書くのが好きですが一応ジャケットに沿って。実はまだ全部見てないんですが、これは凄いです。ローマのデカダンスがグロテスクなまでに充溢する映像の連続。その時代を謳歌するものの只中に、ひどくさめた目の人間が何人も紛れ込んでるのが、これまたぞくぞくする。過ぎた飽食のグロテスクさも大喜びで見ています。大好きな写真・Aressandro BavariとErwin Olafの作品を思い出して逐一感激していました。

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ラ・ジュテ
1962年仏、29分。全部モノクロのスチル写真、あとほんの数秒だけ動画(これカラーだったっけな……モノクロだったっけな……)。ステキだ、シネフィルイマジカ!実験的なフィルムとか叙情的な短編がお好きな方はどうぞどごらんになってくださいまし。
第三次大戦後、物資調達のために人を過去や未来へタイムワープさせては物資を持ち帰らせる……という実験を強制的に行わされる男性の話。SFなんですが、むしろメインは男性が幼少時から抱き続けている謎の強迫観念&何故か見覚えのある女性との時間を越えた逢瀬。妙に閉鎖された気分になる世界とか、時間感覚の消滅具合は「去年マリエンバートで」とちょっと似てるかも。
いや、……これがなかなかどうして、手堅くまとまった短編小説を読むようで面白かった。モノクロ写真連続の映像もなんとも云えず美しい。
"女性の寝顔写真連続→不意に瞬きしつつ眼を覚ます動画→突然途切れて現在の「実験者」の顔がアップ"これはこのフィルムで間違いなく一番美しいシーンから転落していく、恐ろしい流れでした(笑)
恐ろしいと云えば、「実験者」達や実験の犠牲者達の写真は妙に恐ろしかった。死体だとか、一昔前の精神病院での患者の様子を写した写真だとか、そういうものを見てるのと似たリアリティが感じられて。作られた映像を見てる感じがしない。
戦禍から復興された未来のパリ、そして其処に住まう未来人も出てくるのですが、これが中々巧い避け方をしてるんですよ。生まれ変わった大都市のセットなんか作らない。テクスチュアみたいな模様を幾つか拡大した写真なの。象形文字みたいな細かく入り組んだ文様とか。未来人は額の所にスイッチか何かみたいなのがついてて(笑)顔の部分だけしかうつらないんだけど、放射能の影響で地下住まいをしてる人達や、戦争前の様子と対比させると未来っぽくて。
作中で剥製で埋め尽くされた博物館が出てくるんだけど、あんなところ本当にあるのかな。だったら行ってみたいっていうか剥製欲しい。ところで、なんかフランス映画って、ぱっとしない男とやたら綺麗な女性のロマンス多い気がするのですが、気の所為でしょうか。

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THE CELL
秀逸な悪夢映画。その美しさ、グロテスクさ、残酷さ、哀しさ、儚さ、まさに強烈な悪夢の記憶をそのままクリアで美しい映像に納めてあります。 雰囲気だけでなく、心理のルールもきちんと踏まえて作ってあるので鑑賞に堪える仕上がり(普通に見てるだけなら勿論気にしないだろうけど、ちゃんと作られています)。

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